「せともの」という言葉が広く一般に知られているように、瀬戸市は1300年と言われる歴史をもつ陶磁器産業のまちです。窯道具を積み上げてつくられた「窯垣」と呼ばれる垣根や、窯元の煙突、中心市街地に軒を連ねる陶磁器商など、やきもののまちの伝統が育んだ趣ある景観を市内のそこかしこで見ることができます。
平成9年に市南東部の丘陵地を会場の一部として、2005年日本国際博覧会(愛称:愛・地球博)が開催されることが決まり、「やきもののまち」の伝統や風土を生かしながら、時代の流れと融合する新しいまちづくりの価値観が求められることになりました。そこで本市では、愛・地球博開催のインパクトを将来の瀬戸のまちづくりに継承していくための指針として、「せと・まるっとミュージアム構想」を提唱しました。
「まるっと」は「全部、まるごと」を意味するこの地方の言葉です。「まるっとミュージアム」は、まちの歴史的・文化的資源に光をあて、まち全体を美術館、博物館に見立てることで、観光を目的とした来訪者の回遊を促し、交流と創造を意識した魅力あるおもてなしのまちづくりを進めていくことを目的としています。
愛・地球博開催を機に、尾張瀬戸駅前ビル「パルティせと」やせとものの歴史や文化を体感できる「瀬戸蔵」など、「まるっとミュージアム」の拠点となる施設が整備されました。その一方で、「瀬戸百景」の選考や「街角ギャラリー」の募集といった地域資源の発掘にも力を入れ、愛・地球博開催中に活躍した「おもてなしボランティア」は現在もその活動を継続し、温かい笑顔とともに瀬戸の魅力を来訪者に伝えています。
これら、新しい拠点施設と伝統的な地域の資源を融合させ、瀬戸を訪れる人たちと市民が生き生きと交流できる舞台となるのが「せと・まるっとミュージアム」なのです。
(PDF 2.14MB)
(PDF 1.5MB)
(PDF 3.19MB)
せと・まるっとミュージアムシンボルマーク
“おもてなしのこころ”にあふれた交流盛んなまちを象徴するシンボルマークとして平成13年度に公募・決定しました。
「まるっとミュージアム」を象徴する赤い丸は歴史あるやきもの文化とこれからの新発見との調和を意味し、空間は人の集いを表現しています。